土が育む 人と農

髙本 知宜 (こうもと とものぶ)さん [有限会社 髙本農業]

【プロフィール】

昭和49年(1974)朝来市出身。生野高等学校を卒業後、兵庫県立農業大学校で稲作を学び、卒業後は父が経営する有限会社高本農場に就職。平成 20年4月からは代表取締役に就任し現在に至る。コウノトリ育む農法のお米や、岩津ねぎの生産を中心とした農業を展開する傍ら、移住•新規就農支援の一環として研修生を受け入れるなど、未来の朝来市の農業を担う人材の育成にも精力的に取り組んでいる。

 

【コミュニケーションの大切さ】

「以前は人を多く雇えず、農業を教えるのも苦手でした。」と高本さん。かつての従業員から「コミュニケーションが取れずにつらい。」という悩みを打ち明けられた過去を明かす。「それなら人を多く雇おう!」と思い切って増員したところ、従業員同士が協力しあえる環境ができ、結果的に生産性の向上にもつながった。「各々が自分で考え、相談し、成長するキッカケを作ることができれば。」と、農業を志す人々の背中を力強く後押しする。

 

【みんなが笑顔になる農業】

研修期間は3年で、「田舎に慣れる」「各自の畑で好きな農作物を育てる」「生産拡大や 異品種に挑戦」といった内容。野菜作り希望者も多く、稲作が専門の高本さんは、「野菜作りは一緒に勉強です。」と笑う。研修生の得意分野に気づき、それを伸ばす努力を欠かさない。『食卓に笑顔を届けるために、生産者も笑顔で農業を しよう。』をキャッチフレーズに、「これからは野菜作りの分野にも積極的に取り組んで行きたい。」と目標を抱く。

 

朝来市広報誌2018年12月号に掲載