教えることは学ぶこと

西村 ウェンウェン(ウェンの漢字表記は雨冠に文)さん(写真左) / 雜賀 梨帆(さいか りほ)さん(写真右)

【プロフィール】

山東町在住で八鹿高校の生徒である2人は「あさこ日本語教室」に通う外国人の方の学習支援ボランティアを行っている。異文化交流の実体験から、中国出身の西村さんは、「来日した当初は日本語を覚えるのが大変でしたが、学校生活や部活動で友人との対話を通じて身に付きました。」一方、雑賀さんは、「中学生のときに海外ホームステイに参加し、他国の文化を学べたことが楽しかったです。」と語る。これらの経験をもとに、学習者との対話を重視し、共感的理解を得ながら個別学習支援に取り組んでいる。

 

【教室で感じたやりがい】

西村さんは「昨年夏の『子ども多文化共生教育フォーラム』で先輩支援者の小田垣真弓(おだがき まゆみ)さんと出会ったこと、母が学習者であったこと」から、雑賀さんは「すでに母が支援者として参加しており興味を持ったこと」がきっかけとなり教室への参加を決めた。日本特有の文化にまつわる例文等を教える中で、学習者から「説明がわかりやすいと言われたときや、文化の違いを理解しあえたときに、やりがいを感じます。」と口をそろえる。

 

【ボランティアで得たこと】

経験豊富な先輩支援者からは「的確な教え方と洗練された日本語」を学べ、学習者との対話から「英語を聞き取る力」や「異文化理解による幅広い知識」が身につくなど、自分たちにとっても得られるものは大きいようだ。今後の目標について、西村さんは「海外貿易の仕事に関わリたいです。」、雑賀さんは「夢は模索中ですが、この経験を将来に生かしていきたいです。」と話した。

 

朝来市広報誌2019年5月号に掲載