山や地域を守りたい
木村 典明(きむら のりあき)さん
【プロフィール】
木村さんは高校卒業後、大阪で運送業などに20年程勤務。ある日、林業フェアの広告を目にした際に、林業への思いが芽吹いた。以後、和歌山県や丹波市で、山や木材に関わる仕事に就きながらも、自らが求める林業のスタイルを探求 —。
そんな中、市が開催した「あさごまちづくりカフェ」で、自伐型林業をテーマとした講座に参加し、自分が求める林業のスタイルがこれだと強く決意し、市内の林業会社に就職。山に関わりながら、この取り組みを進めるための地盤づくりを始め、現在では、自ら林業会社を立ち上げ、地域や行政とともに取り組みを進めている。
【山や地域を守りたい】
木材の伐採から搬出までワンストップで行う木村さんは、和歌山で出会った60歳代の林業者が生き生きと活躍する姿を見たときに抱いた「かっこよかった。こんなふうに歳を重ねたい」との憧れが、今もなお木村さんの原動力になっていると話す。3月末に設立された朝来市自伐型林業推進協議会の会長にも就任し、地域の山を持続的に守っていくために、山や地域の人にも負担が少なく、災害にも強い自伐型林業の普及に積極的に取り組んでいる。
【自らのノウハウを 次の世代に】
地元での仕事に励む中、土木会社などで活躍する同級生と偶然つながり、地域の中でうまく仕事が循環していることを実感。自然と人と人がつながることで事業が前に進む楽しさを感じる。和歌山に暮らしていた時、人とのつながり作りに苦労した経験から、「移住者と地域をつなぐ力になりたい」と話し、今後について「まずは自らの施業スタイルを早く確立したい。そして、自分が培ってきたノウハウを、次の世代に還元していきたい」と未来の森づくりを見据えた。