人とつながり、地域から世界へ

藤本 イサム(ふじもと いさむ)さん

彫刻家の藤本 イサムさん。中学時代に彫刻と出会い、社会人になってからは趣味で家具や作品づくりを続けてこられました。友人の勧めで、初めて個展を開いたのをきっかけに本格的に創作活動を始め、地域の自然を生かした作品づくりを続けています。穏やかな人柄と確かな技術で、多くのファンに親しまれています。


【プロフィール】

藤本イサムさんは和田山町出身の彫刻家。中学時代に彫刻と出会い、社会人になってからは趣味で家具や作品づくりを続けてきた。身近な素材を使った“ものづくり”への探求心は、幼い頃から自然と生活の一部となっていた。友人の勧めで、初めて個展を開いたのをきっかけに本格的に創作活動を始め、地域の自然を生かした作品づくりを続けている。穏やかな人柄と確かな技術で、多くのファンに親しまれている。


【暮らしの中に根づいたつくる喜び】

「遊び道具がなかったから、自分で作るしかなかった」と藤本さんは笑う。身近なものを工夫しながら遊び道具を作っていた幼少期。気づけば“ものづくり”は生活の中に自然と根づいていた。中学で彫刻と出会い、社会人になってからは家具や作品づくりを趣味に。「仕事にするつもりはなかった。ただ、作るのが好きだった」と振り返る。作品を作るなかで一番嬉しい瞬間は、創作した作品が誰かの暮らしの一部になっているのを見たとき。「大切にされているのを見ると、作ってよかったと心から思う」と笑顔で語る。その情景に想いを馳せながら藤本さんは日々、創作を続けている。


【人とつながり、地域から世界へ】

彫刻家として転機となったのは、但馬地域でのドッキングアートイベントに参加したとき。「アートを見るのも好きだったが、どう作られたのか、その背景にどんどん興味が湧いてきた」と語る。その後も世界中の彫刻家から影響を受け、独自のアートスタイルを確立。現在は、5月24日から7月6日まであさご芸術の森美術館で開催する個展の準備に精力的に取り組まれている。「個展や作品を通して人とのつながりも大切にしている」と語る藤本さん。最後に、「これからも地域から世界へ、アートを発信していきたい」と静かに情熱をにじませた。